長野県上田市浦野の国道143号線沿いにある市神社の移設工事を浦野氏子様かごら依頼がありました。
市神社とは、「市の守り神」です。ここ浦野には浦野宿と言って江戸時代に東山道が通っており、その東山道の宿場町として栄えていたそうです。その宿場町で市が行われていたので守り神として建立されたのですね。この場所には以前移設されて今の場所に建立されました。しかし、国道沿いであるため振動等で傾きが生じ、元の浦野宿へと移設されたいとご依頼がありました。
御社の解体状況です。老朽化も考慮して全て手作業です。
氏子様も協力して頂きましたのでスムーズに解体が完了しました。
市神社柱石の解体状況です。こちらは石屋の仕事なので職人さんに慎重に解体しました。この柱石は約2tあります。
移設先の地盤造りです。今度は傾かないように鉄筋を配筋して基礎を造ります。
台石が割れていたので石材用接着剤を塗布して固めます。
地元の石を使っているので他に変えはありません。再使用するにも補強しながら設置していきます。
御社の乗る台石も接着剤を使用。
これで御社が乗る準備が出来ました。自然石の移設復旧なので、もちろん図面は無く苦労しましたが予定通りの位置に収まりました。
御社の設置にはまた氏子様に協力して頂きました。細部まで細かい細工が施されている御社です。
移設完了です。隣は「高札場」と言って藩からのおふれや禁令、宿場までの人馬銭札などをかかげた所になります。この高札場は上田小県地方では保存されているところは少なく、とても貴重です。
浦野氏子様、当社にご依頼いただきありがとうございました。